「表現力」は下記4項目で評価、採点されます

・抑揚
・しゃくり
・こぶし
・フォール




まずは下図を比較してみて下さい、謎が残りますね
@は低評価の赤色部分が多いにも関わらず表現力が満点です
ABの方がかなり良さげに見えますよね
多分「しゃくり」の回数の違いでしょうか...






「表現力」の4項目の中では「抑揚」の比重が大きく全体のおよそ90%を占めます

まずはこの「抑揚」について深堀りしてみます
なお何度も言っていますがあくまでも採点カラオケで高得点を取るためのお話で
歌を上手に歌うための講座ではありません

曲にもよりますが「抑揚」の平均が90点以下の人は
やり方を間違っていると思ってください
ちょっとしたコツを掴む事で誰でも高得点を出す事が出来る事項です

まず精密採点DX-Gにおける「抑揚」を確認しておきます
まだまだ勘違いしている人も多いようですが
世間で言う歌を上手に歌う(聴かせる)ための「抑揚」とは全く異なります

はっきり言うと「抑揚」ではなく音量の大小
「音量差」なのです
皆さんはマイコン(マイクコントロール)をしていますか?
マイクを動かさずに声量だけを変化させるのはプロでも至難の業です
またプロがよく行うマイコンはサビなどの大きな音量の箇所で
音を拾いすぎないようにマイクを少し離す事が多いです

それを採点の「抑揚」と考えている人は全く違う事に気付いてください
またサビは大きく、それ以外は小さく...これも大きな間違いです


ではどの部分で音量差をつけるのかなのですがこれは個人差があります
やり方としては主に2種類に分けられると思います

@ 6区間に分かれているそれぞれの区間内で1度だけ「音量差」をつけるやり方
A-A 区間に関係なく1ページ毎に「音量差」をつけるやり方「小小大小小大」
A-B 区間に関係なく1ページ毎に「音量差」をつけるやり方「小大小大小大」

私は@のように各区間をザックリ半分に分けて「小大」で省エネ唱法をする事が多いですが
曲によってはA-Bの場合もあります
@は初めて歌う時や久々に歌う時は間違う時がありますがAは基本的に間違いません
ただ曲によってはAでは満点が出ない場合があるので色々試してみてください


私が実際に音量差をつけている箇所を動画に記しましたので参考にしてください


@ の方法の動画



A-B の方法の動画
基本的に演歌は1ページが4小節ずつに分かれているので均等に音量差がつきます
最後は帳尻を合わせるのに2小節ずつにしています






あとはマイクの離す距離ですが全然離していない人が多いようです
下の画像のように離せるだけ離します



私は地声が大き過ぎるので離した時はさらにマイクを手で覆う事までします
もっともそれが面倒なので通常はミキサーでボリュコンしています(裏加点参照

注意点は音程バーが反応しないほど離すと音抜けしますので
音を拾ってくれる最大距離を把握する事です
この音量の差があればあるほど「抑揚」の高得点につながります

声量の個人差はあるでしょうからその場合は
「内部調整」をしてベストの位置を把握する事が大事です
「内部調整」については「序章のA」を参照してください


イントロが長い曲は1区間がすぐ終わるので短い歌唱部分で急いでマイコンをします
稀に歌が始まる時にはすでに2区間に突入してしまってる曲もあります
その場合2区間以降の採点になりますが100点が出る事もあるので
それを考慮すると「抑揚」は加点方式なのでしょう
なおマイコンをしなかった場合でも「抑揚」は50〜60点ほどの点数がつきます
そこに音量差をつけた分だけ加点されていくイメージでしょうか



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「抑揚」(90%)以外の項目の占める割合ですが私の感覚ですと下記程度でしょうか
「しゃくり」=7.9%
「こぶし」=2%
「フォール」=0.1%
ただし「安定性」の項目ではこれらをかけたバーでは
「採点対象外になる=減点されない」
という特権があります



しゃくり
しゃくりを入れたつもりが感知されない場合は「音程が低い」とみなされ
「音程」と「安定性」で減点されます
かける場合は通常歌唱時より素早くしゃくるのがコツです
演歌でよく使われるゆったりしたしゃくりは減点されます
また音域の広いベンドは使わず出来れば1音以内のベンドアップにしましょう
更に必要以上に早いスピードでしゃくるようにしてください
ジャストで素早いしゃくりがベストです


図で表してみましたが「その音」の「半音〜1音下」から一気にベンドアップするイメージです
しゃくり=ベンドアップ=グリッサンド=スライド...
言葉での表現は難しいので近々実演録音も考えています





低音部から一気に高音にしゃくる場合はスピードが重要です
タイミングが遅かったりしゃくり自体がゆったりした場合は「音程」で減点されます

しゃくりは感知されたけれど音程がフラットしたと判定された例




更にしゃくりマークが表示されなかった場合は「音程」だけでなく「安定性」でも減点されます





下図のように音程が徐々に上がるパターンの時は最後の一番高い音でしゃくるのが良いです





なお下がるパターン時にしゃくりをかけるのは非常に難しいので一切やめましょう





音程バーの前から発声していた場合タイミングを合わせてしゃくりを入れても感知されません
「アフタク」時も同様ですがバーの前からの発声では「リズム」は「走り」と認定されますが
それ以外の事項では一切判定されません






こぶし
ここでのこぶしは演歌でよく使うものとは違う捉え方になります
かけたつもりがなくてもカウントされる場合も多いので無理をする必要はないですが
意図的にかけれる人は5回を目安にすると良いでしょう



フォール
フォールは全くと言って良いほど必要ありません
実際の歌唱でのフォールと違うので本物のベンドダウンをすると音程外れと見なされます



これらは単体での加点はさほどないのですが合わせ技?が存在します
「表現力100点」は下記のどちらかの条件を満たせばかなりの高確率で達成出来ます
ソテカンを目指すならこういうところも重視しなくていけませんね
 @抑揚100点 + しゃくり30回 + こぶし5回 + フォール0回
 A抑揚100点 + しゃくり20回 + こぶし5回 + フォール3回


下図は「表現力&抑揚100点」の時の「しゃくり、こぶし」の関係です
@は条件を満たしていますが Aはしゃくりが24回で足りません
Bはしゃくりもこぶしも足りませんが「表現力」が100点になったパターンです



なお「抑揚」が100点の場合「表現力」は最低でも93点は出ます(普通は95点以上出ます)
後はしゃくり、こぶしの回数で「表現力」100点も見えてきます
「表現力」が95点くらいで伸び悩んでる場合はしゃくりの回数を増やしてみてください


「精密集計DX-G」での記録では2019年8月現在499点が295回出ています
 その全てで「しゃくり30回以上、こぶし5回以上」が記録されています
これは確実に「表現力」の満点を取るために意図的にかけていると思われます
「精密集計DX-G 高得点データ」


データ不足ではありますが過去の自分の記録もまとめてみました
「抑揚100点+しゃくりの回数」=「表現力」?


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何度歌っても「抑揚」で100点に近い点数を出せる曲を見つけましょう
 「抑揚」は1コーラスだけでも満点が出るのでその曲を1曲目に歌い
 当日の喉調の把握や内部調整をする事をおすすめします
 私は概ねこの曲「つぐない」を1コーラス歌って自己判断するようにしています


(この動画はAiの機器使用時にDX-Gに切り替えて撮ったのですがAiは画質が良いですねw)




 まとめ...
 抑揚は100点を目指す(90点以下は根本見直し)
 しゃくりはジャストで素早くかける
 回数は20回(出来れば30回)を目安にする
 こぶしは5回を目安、フォールは意識しない